Vine Linux 4.0にアンチエイリアス対応XEmacsを入れる

Linux XEmacs

XEmacsのβ版は、Xftを使ってフォントにアンチエイリアスをかける事が出来るので、これをVine Linux 4.0に入れてみる。
パッケージ版のXEmacs（バージョン21.4）とβ版を共存させる事にする。
したがって、事前にパッケージ版のXEmacsを入れておく。

見た目はこんな感じ


以下作業手順。

ソースの入手と改造

適当なミラーサイトから最新版のソースをダウンロードする。
ここではxemacs-21.5.27.tar.gzを使う。


ミラー：http://ring.asahi-net.or.jp/pub/text/xemacs/beta/


ダウンロードしたソースを展開し、「xemacs-21.5.27/src/faces.c」にデフォルトのフォントを指定する箇所があるので、Vine Linux 4.0に合うように書き直す。

#ifdef USE_XFT
      /************** Xft fonts *************/

      /* Note that fontconfig can search for several font families in one
         call.  We should use this facility. */
      "Bitstream Vera Sans Mono-12",    /* Western #### add encoding info? */
      /* do we need to worry about non-Latin characters for monospace?
         No, at least in Debian's implementation of Xft.
         We should recommend that "gothic" and "mincho" aliases be created? */
      "IPAGothic-12",           /* Japanese #### add encoding info? */
      "VL Gothic-12",
                                /* Arphic for Chinese? */
                                /* Korean */
#else

「fc-list」の出力を参考にしながら、"フォント名-サイズ"で指定する。
なお、上記ではIPAフォントを別途インストールした場合の設定なので、IPAフォントを使ってないなら"IPAGothic-12"の行を削除する。

コンパイルとインストール

「configure」〜「make」〜「make install」でコンパイル＆インストールする。
インストール場所は分かりやすい所にする。
ここでは${HOME}/opt以下にした。
configureのオプションは下記の通りにする。

$ ./configure \
--prefix=${HOME}/opt \
--with-site-includes=/usr/include \
--with-site-libraries=/usr/lib \
--enable-mule \
--enable-clash-detection \
--with-pop \
--with-xft=all \
--with-jpeg=yes \
--with-png=yes \
--with-tiff=yes

configureが通らなかったら、developmentパッケージ（*****-devel）が未インストールなので、該当パッケージを入れておく。


インストールが終わったら、下記の様にしてXEmacsのパッケージにシンボリックリンクを貼る。

$ cd ~/opt/lib/xemacs
$ ln -s /usr/lib/xemacs/xemacs-packages ./

設定

${HOME}/.xemacs/init.elをバージョン毎で読み込むファイルを変える様にする。
バージョンに依存しない設定はinit.elに書いて構わない。

;; ここまでは共通設定を書く

;; バージョンで読み込むファイルを変える
(if (string-match "21.4" emacs-version)
  (load "~/.xemacs/init.21.4.el") 
  (load "~/.xemacs/init.21.5.el")) ; β版はこっちを読む


β版用の設定ファイルに、フォントを変えたいなら下記の様に指定をする。

;;
;; フォントの設定の見本
;;

;; デフォルトフォント
(set-face-font 'default
               '("Bitstream Vera Sans Mono-11"
                 "IPAGothic-11"))

;; ボールドフォント
(set-face-font 'bold "Bitstream Vera Sans Mono:style=Bold")